放電プラズマ焼結法(パルス通電法、パルス通電加圧焼結法、プラズマ活性化焼結法、通電加熱焼結法)は、パルス
通電場プロセンシングの一つとして日本で生まれ育った純国産技術であり、粉体・固体を含む様々な材料の焼結、接合などを可能にする次世代型の材料合成加工法です。
放電プラズマ焼結とは
放電プラズマ焼結(SPS)法の原理
放電プラズマ焼結法(SPS法:Spark Plasma Sintering)とは、機械的な加圧とパルス通電加熱とによって、被加工物の焼結・接合・合成を行う加工法です。
一般的な焼結に用いられる熱的および機械的エネルギーに加えて、パルス通電による電磁的エネルギーや被加工物の自己発熱および粒子間に発生する放電プラズマエネルギーなどを
複合的に焼結の駆動力としている点にSPS法の大きな特徴があります。
【SPSプロセスの基本構成図】
放電プラズマ焼結(SPS)法の利点
- 複合系材料、多元系材料(多元素系材料)の焼結が容易
- バインダー(焼結助材)無添加での焼結が容易
- 緻密化、高密度化が容易
- 密度、組成に偏りのない均一な焼結体の作製が容易
- 粒界制御、粒成長の抑制が容易
- ナノフェーズ材料、ナノ構造材料の焼結が可能
- 多孔質材料、ポーラス材料への応用も可能
- 短時間での処理が可能
- 低温での処理が可能
- 熟練度不要の加工技術
- 低廉なランニングコスト
放電プラズマ焼結(SPS)法の対象範囲と対象材料
放電プラズマ焼結法は、「焼結」だけでなく、「接合」、「表面処理(改質)」、「合成」の4分野を対象範囲とし、金属系材料、セラミックス、複合系材料、ポリマー材料と非常に幅広い材料の加工において、優れた特性を発揮します。
【SPSプロセスの対象】
【SPS法の代表的な対象材料】